住宅ローンの繰上返済とは? 期間短縮と返済額軽減の違い・手数料・控除
住宅ローンの繰上返済は、毎月の返済とは別に、元金の一部か全部を前倒しで返すことで、一部を返すときは「期間短縮」か「返済額軽減」を選びます。
手数料と最低額は金融機関ごとに違い、返す期間が短くなりすぎると住宅ローン控除を受けられなくなることがあります。
この記事では、どちらがよいかではなく、2つの違いと、借りる前と繰上返済の前に確かめる点を、公式の資料の範囲でまとめました。
期間短縮と返済額軽減の違い
一部を繰り上げて返す方法は、次の2つです(【フラット35】「繰上返済」2025年1月30日更新)。
| 方法 | 月々の返済額 | 返す期間 |
|---|---|---|
| 期間短縮 | 今までどおり | 短くなる |
| 返済額軽減 | 少なくなる | 今までどおり |
同じ額を繰り上げて返すとき、一般的に、払う利息の合計は期間短縮のほうが少なくなります。
返済額軽減は、払う利息の合計の減り方は小さくなりますが、月々の返済額が下がるので、家計の負担を軽くしたいときの方法です。
どちらが合うかは、金利と家計、住宅ローン控除で変わるので、金融機関に両方の試算を頼んで比べてください。
手数料と最低額の例(フラット35)
フラット35では、繰上返済の手数料はかかりません(住宅金融支援機構・2026年10月時点)。
| 手続 | 一部繰上返済の最低額 | 手数料 |
|---|---|---|
| 金融機関の窓口 | 100万円以上 | かからない |
| 住・My Note(インターネット) | 10万円以上 | かからない |
窓口で手続するときは、繰り上げて返す1か月前までに、返済中の金融機関に申し出ます。
繰り上げて返せる日は、月々の返済日です。
ボーナス返済を使っている人が期間短縮をするときは、ボーナス払い分も含めた6か月単位(毎月払い6回分+ボーナス払い1回分)で入金します。
経過利息(直前の返済日の翌日から繰上返済日までの利息)を払う場合があります。
【フラット35(保証型)】は、住・My Noteで一部繰上返済を申し込めません。
民間の金融機関の住宅ローンは、手続の方法(インターネット・窓口)や金利の型で手数料が違い、固定金利の期間中は別の費用がかかる商品もあるので、借りる前に確かめてください。
保証料を一括で払った住宅ローンでは、繰上返済で戻る分があるかどうかも、保証料の型で違います。
住宅ローン控除との関係
住宅ローン控除の対象になる借入金は、契約で償還期間が10年以上の割賦償還で返すこととされているものです(租税特別措置法第41条第1項)。
国税庁の質疑応答事例では、繰上返済のあとの償還期間で判定し、最初に返した月から、短くなった償還期間の最後の返済月までが10年以上なら、その後も控除を受けられるとされています(令和7年8月1日現在の法令・通達等)。
繰上返済で10年以上に当たらなくなったときは、その年以後は控除を受けられません(租税特別措置法関係通達41-19)。
フラット35でも、一部繰上返済で返済期間(初回返済日から最終回返済日まで)が10年未満になると、控除の対象外になり、控除に要る「融資額残高証明書」が送られないとされています(住宅金融支援機構・2026年10月時点)。
控除の額は年末の借入残高をもとに計算するので、控除の期間中に繰上返済をすると、控除の額も変わります。
繰上返済をいつするか、控除がどれだけ変わるかは、ご自分の借入と所得で変わるので、税務署か税理士に確かめてください。
借りる前に確かめておくこと
繰上返済の決まりは、借りたあとでは変えられないことが多いので、事前審査のときに次のことを確かめておくと比べやすくなります。
- 一部繰上返済の最低額と、手続の方法(インターネット・窓口)
- 繰上返済の手数料(一部・全部、方法ごと)
- 固定金利の期間中に繰り上げて返すときの費用
- 一括で払った保証料に、繰上返済で戻る分があるか
- 期間短縮と返済額軽減を選べるか
金利の型や費用は金融機関ごとに違うので、申し込む先は、それぞれの公式の案内を見て、ご自分で選んでください。
次の一歩
返済期間を変えて月々の額を見比べる
じぶん新築の物件ページの「諸費用の明細」では、住宅ローンの返済期間を1年単位で変えて、月々の返済額を見られます。
返済期間を短くしたときと長くしたときの月々の額を見比べると、借りたあとに繰上返済をするかを考える目安になります。
気になる物件の番号か URL を LINE で送っていただければ、空き状況・仲介手数料・諸費用の明細書をお返事します。
この物件は0円になる?と思ったら
物件番号かURLをLINEで送ってください。取引態様を確認してお返事します。
まとめ
一部繰上返済には、月々の額をそのままにして期間を短くする期間短縮と、期間をそのままにして月々の額を少なくする返済額軽減があります。
フラット35は手数料がかからず、最低額は窓口で100万円、住・My Noteで10万円です(2026年10月時点)。
繰上返済のあとの償還期間が10年未満になると、その年以後は住宅ローン控除を受けられません。
どちらの方法がよいか、いつ返すかは、金融機関の試算と、税務署か税理士への確認で決めてください。
出典と確認日
- 【フラット35】「繰上返済」(2025年1月30日更新)
- 【フラット35】「住・My Noteでできること」
- 国税庁 質疑応答事例「繰上返済等をした場合の償還期間」「据置期間がある場合の償還期間等」(令和7年8月1日現在の法令・通達等)
2026年10月13日に確認しました。
この記事のよくある質問
期間短縮と返済額軽減は、何が違いますか?
期間短縮は、月々の返済額をそのままにして、返す期間を短くする方法です。
返済額軽減は、返す期間をそのままにして、月々の返済額を少なくする方法です。
どちらが合うかは家計と金利、住宅ローン控除で変わるので、金融機関に試算を頼んで比べてください。
繰上返済をすると、住宅ローン控除は受けられなくなりますか?
国税庁の質疑応答事例では、繰上返済のあとも、最初に返した月から短くなった最後の返済月までが10年以上なら、控除を受けられるとされています(令和7年8月1日現在の法令等)。
10年未満になると、その年以後は控除を受けられません。
ご自分の場合にどうなるかは、税務署か税理士に確かめてください。
繰上返済に手数料はかかりますか?
フラット35は、窓口でもインターネット(住・My Note)でも、繰上返済の手数料はかかりません(住宅金融支援機構・2026年10月時点)。
民間の金融機関は、手続の方法や金利の型で手数料が違うので、借りる前に確かめてください。

