古家付き土地の解体費用。買う前に確かめたいアスベスト調査
古家付きの土地を買うときは、解体の前に石綿の事前調査があることを知っておき、調査の結果と追加費用の負担を、契約の前に売主と決めておくと安心です。
解体前の石綿の事前調査は、工事の規模を問わず必要で、調査をするのは解体工事を請け負う元請業者ですが、工事を頼む人にも、費用の負担などの配慮が求められます。
解体前の石綿の事前調査
厚生労働省の案内では、解体や改修の工事の前には、規模の大小にかかわらず、石綿が含まれているかどうかの事前調査が必要です(2026年10月時点)。
事前調査は、図面などの書類による調査と、目で見る調査の両方を行います。
建築物の事前調査は、令和5年(2023年)10月から、建築物石綿含有建材調査者などの資格を持つ人が行う決まりです。
調査の結果は記録を作って3年間保存し、作業の場所に備え付け、概要を掲示します。
解体部分の床面積の合計が80㎡以上の解体工事は、元請業者が、結果を労働基準監督署と、都道府県など(環境省の案内)に報告します。
解体を頼む人(発注者)にも、求められること
厚生労働省は、解体工事を頼む人(発注者)にも、次のような配慮を求めています。
石綿の有無を確かめるのに役立つ図面や、建築確認申請の副本などの情報を、工事をする業者に渡すこと。
事前調査の費用と、石綿が見つかったときの除去の費用を、適正に負担すること。
工事の期間や方法について、業者が法令を守って調査・工事ができるように配慮すること。
古家を、売主が壊してから引き渡すのか、買主が買ってから壊すのかで、この「発注者」がだれになるかが変わります。
石綿が使われているかどうかは、事前調査をして初めて分かることがあり、見つかれば除去の費用がかかります。
解体を頼む人がこの費用を負担するので、売主と買主のどちらが解体を頼むのかを、売買の契約の前に決めておくことが大切です。
契約の前に決めておくこと
解体を、売主がするのか、買主がするのか。
解体の費用を、売買の代金に含めるのか、別に払うのか。
事前調査の結果、石綿が見つかったときの除去の費用を、だれが負担するのか。
調査の結果が出る前に契約するのか、出てから契約するのか。
この4つは、売買契約書か、契約の前の確認の書面に残してもらうと、あとから確かめられます。
見積りを取るときに聞くこと
厚生労働省は、発注者が、工事の費用に事前調査の費用が入っているか、調査する人が資格を持っているかを確かめるよう案内しています。
調査が終わったら、事前調査の結果の報告書をもらうよう案内しています。
石綿が見つかった場合の、除去の費用が、見積りに含まれているかも確かめます。
費用は、建物の構造や広さ、立地によって変わるので、複数の業者に同じ条件で見積りを頼み、見積りの項目を並べて比べてください。
福岡市の補助は、解体する建物には使えない
福岡市には、建築物の所有者が、吹付けアスベストの分析調査や除去などをするときの補助があります(福岡市、2026年5月1日更新)。
ただし、解体を予定している建築物は、補助の対象外と案内されています。
古家を壊して家を建てる前提の土地では、この補助は使えないと考えてください。
ほかの市や町の補助は、それぞれの市や町の窓口で確かめてください。
次の一歩
古家付きの土地の URL を送ってください
気になる物件の番号か URL を送っていただければ、空き状況と仲介手数料、諸費用の明細書をお返事します。
解体をだれが頼むのか、石綿の調査の予定は、送っていただくときに、聞いておきたいこととして添えてください。
この物件は0円になる?と思ったら
物件番号かURLをLINEで送ってください。取引態様を確認してお返事します。
まとめ
解体前の石綿の事前調査は、規模にかかわらず必要で、資格を持つ人が行い、元請業者が結果を記録・報告します。
解体を頼む人には、調査と除去の費用を適正に負担するなどの配慮が求められるので、売主と買主のどちらが頼むのかを、契約の前に決めておいてください。
見積りでは、事前調査の費用が入っているか、調査する人が資格を持っているかを確かめます。
福岡市の吹付けアスベストの補助は、解体を予定している建築物には使えません。
出典と確認日
- 厚生労働省 石綿総合情報ポータルサイト「工事の元請業者」「発注者・施主」「石綿事前調査結果報告システムについて」
- 環境省「建物を壊すときにはどうしたら良いの?」
- 福岡市「福岡市民間建築物吹付けアスベスト除去等対策事業について」(2026年5月1日更新)
2026年10月3日に確認しました。制度は変わることがあるので、検討するときに、窓口で確かめてください。
この記事のよくある質問
石綿の事前調査をする義務があるのは、だれですか?
厚生労働省の案内では、事前調査をして結果を記録・報告するのは、解体工事の元請業者です。
ただし、解体を頼む人(発注者)には、図面などの情報を渡し、調査や除去の費用を適正に負担するなどの配慮が求められます。
解体してから石綿が見つかったら、費用はだれが払いますか?
解体を頼む人(発注者)は、石綿が見つかったときの除去の費用を適正に負担するよう、厚生労働省が案内しています。
解体を売主が頼むのか、買主が頼むのかで負担する人が変わるので、売買の契約の前に決めておいてください。
福岡市のアスベストの補助は、買主も使えますか?
福岡市の補助は、建築物の所有者向けの制度で、対象は吹付けアスベストの調査や除去などです。
解体を予定している建築物は対象外と案内されているので、古家を壊す前提なら使えません。

