土地・建売を買う前に確認したい行政情報。土砂・水害・農地・道・石綿
契約の前に買主が自分で見ておける行政の情報は、土砂災害・水害・農地や市街化調整区域・前面道路・古家の石綿の5つです。
どれも、見る資料と問い合わせる窓口が決まっているので、資料の名前と見た日をメモに残しておくと、売主や不動産会社への質問が具体的になります。
5つの疑問と、見る資料
| 買主の疑問 | 見る資料・窓口 | 確かめる時期 |
|---|---|---|
| 土砂災害の区域に入っているか | 福岡県の「土砂災害警戒区域等マップ」、土地を管轄する県土整備事務所 | 購入申込の前 |
| 水害で浸水する想定か | 市や町のハザードマップと、県の洪水浸水想定区域図 | 購入申込の前 |
| 農地や市街化調整区域で、家が建つか | 市町村の農業委員会、県の農業の窓口、市町村の都市計画の窓口 | 契約の前 |
| 前面道路が狭くないか、市道か私道か | 福岡市は「路線情報提供システム」、建築指導の窓口 | 契約の前 |
| 古家の解体で石綿が出ないか | 売主・不動産会社・解体業者への質問 | 契約の前 |
土地や建売の物件ごとに、5つのうち当てはまるものが違います。
古家の石綿は、古家が建っている土地を買うときの確認で、建売や更地を買うときは、土砂災害・水害・道路の3つが中心になります。
5つの個別の記事
土砂災害は、区域の種類と指定前の調査箇所を、次の記事で説明しています。
水害は、市と県の2つの資料の見方を、次の記事で説明しています。
農地や市街化調整区域は、許可の考え方を、次の記事で説明しています。
前面道路は、セットバックと残る面積を、次の記事で説明しています。
古家の石綿は、解体の費用と事前調査を、次の記事で説明しています。
不動産会社が調べることと、買主が見ることの違い
宅地建物取引士は、売買契約の前に、重要事項説明で、法令の制限や水害ハザードマップでの物件の位置などを書面で説明します。
説明する義務を負うのは不動産会社で、買主に調べる義務はありません。
ただ、説明の当日に初めて資料を見ると、聞きたいことが整理しきれないことがあります。
前もって自分で見ておけば、「この区域に入っていると、何が変わりますか」のように、質問を絞れます。
控えておく3つのこと
確認した資料の名前を、そのまま書いておきます。
見た日付を書いておきます。
電話で問い合わせたときは、窓口の名前と、答えの要点を書いておきます。
行政の区域や補助の制度は、見直しや年度の切り替えで変わることがあります。
あとで契約の前に見直すとき、前回の資料と日付があれば、変わった点がすぐ分かります。
福岡県内の土地で知っておきたい届出
重要土地等調査法では、防衛関係施設などの重要施設の周りおおむね1,000mの区域などが、「注視区域」や「特別注視区域」に指定されています(内閣府)。
福岡県内では、福岡市・久留米市・行橋市・那珂川市など11の市と町の一部が特別注視区域に、北九州市・春日市・大野城市・太宰府市など17の市と町の一部が注視区域に入っています(令和5年内閣府告示第126号・2026年10月5日に内閣府の一覧で確認)。
特別注視区域の中の200㎡以上の土地や建物を売買するときは、契約を結ぶ前に、売主と買主の双方が内閣総理大臣(内閣府)に届け出る必要があります。
面積は、土地なら1筆ごと、建物なら各階の床面積の合計で判断し、注視区域の中の土地や建物は届出の対象ではありません。
区域は市や町の全域ではなく、重要施設の周りの一部です。
買おうとする土地が区域に入っているかは、内閣府の「重要土地ウェブ地図」で確かめられるので、気になる場合は売主か不動産会社に聞いてください。
次の一歩
気になる物件の番号か URL を送ってください
当社でご紹介する物件も、ほかのサイトで見つけた県内の物件も、物件番号か URL を送っていただければ、空き状況と仲介手数料、諸費用の明細書をお返事します。
行政の情報で聞いておきたいことがあれば、そのときにお伝えください。
この物件は0円になる?と思ったら
物件番号かURLをLINEで送ってください。取引態様を確認してお返事します。
まとめ
契約の前に自分で見ておける行政の情報は、土砂災害・水害・農地や市街化調整区域・前面道路・古家の石綿の5つです。
土砂災害と水害は購入申込の前に、農地・道路・石綿は売買契約の前に確かめます。
資料の名前と見た日を控えておくと、質問が具体的になり、あとから見直すときにも役立ちます。
福岡県内の特別注視区域にかかる200㎡以上の土地や建物は、売買の契約の前に、売主と買主が届け出る決まりがあります。
出典と確認日
- 福岡県「土砂災害警戒区域」ページ、福岡県砂防課「区域指定」
- 福岡県「洪水浸水想定区域図」
- 福岡市「狭あい道路拡幅整備事業」
- 内閣府「重要土地等調査法」「届出について」「区域の指定について(福岡県の一覧)」
土砂災害・水害・道路は2026年10月1日、重要土地等調査法は2026年10月5日に確認しました。
この記事のよくある質問
行政の情報は、不動産会社が調べてくれるのではないですか?
不動産会社は、重要事項説明で、法令の制限や水害ハザードマップでの物件の位置などを説明します。
買主が前もって自分でも見ておくと、説明のときの質問が具体的になります。
確認は、契約の前のいつ頃にすればよいですか?
購入申込書を書く前に、土砂災害と水害の2つを見ておくと、申込の判断がしやすくなります。
農地や道路、古家の石綿は、売買契約の前までに、売主か不動産会社に確かめてください。
確認した結果は、どう控えておけばよいですか?
資料の名前と、見た日と、問い合わせた窓口の名前を、メモに残してください。
行政の情報は更新されるので、あとで確かめ直すときの手がかりになります。

