土砂災害警戒区域の土地・建売は買っていい? 買う前の確認
土砂災害警戒区域に入っている土地や建売は、買ってはいけないと決まっているわけではありませんが、区域の種類と災害の種類を確かめてから、購入申込を決めてください。
特別警戒区域(レッド)は建築に構造の規制がかかるので、イエローとの違いを、売主か不動産会社に聞いておきます。
イエローとレッドの違い
福岡県の砂防課は、警戒区域を「住民等の生命又は身体に危害が生ずるおそれがある区域」と説明しています。
特別警戒区域は、警戒区域のうち、建築物に損壊が生じ、住民等の生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれがある区域です。
災害の種類は、土石流と急傾斜地の崩壊(がけ崩れ)などに分かれ、区域ごとに種類が決まっています。
レッドで変わること
特別警戒区域では、住宅の宅地分譲や、社会福祉施設・学校・医療施設のための開発が、県知事の許可制になります。
居室のある建築物は、土砂災害に耐える構造かどうかを、建築確認で確かめられます。
外壁などで、土砂災害に耐える構造が求められます。
危険な建築物の所有者に対して、知事が移転などを勧告できる仕組みもあります(2026年10月時点の福岡県砂防課の案内)。
開発の許可が要る宅地は、許可を受けたあとでなければ、広告や売買契約ができないことも、同じ案内に書かれています。
一方、イエローの区域には、建築そのものの制限はありません。
指定前の調査箇所も見ておく
福岡県は、高精度の地形図から、新たに区域を指定するために調べる箇所を抽出し、令和6年度から現地調査を進めています。
県が2025年6月26日に発表した資料では、抽出した箇所は県内で13,662か所で、太宰府市の15か所が、その最初の指定の対象になりました(指定の予定日は2025年6月27日)。
現地調査のあとで区域が指定されるので、指定の前の段階の線は、確定した区域ではありません。
買おうとする土地が、指定済みの区域の外でも、調査箇所の中に入っているかを、県の「土砂災害警戒区域等マップ」で見ておくと、あとから区域になる可能性に気づけます。
売主・不動産会社に聞くこと
聞くことは、次の4つです。
区域に入っているかどうかと、入っているなら、イエローかレッドか。
災害の種類は何か。
調査箇所に入っていないかを、いつ、どの資料で確かめたか。
レッドの場合、建築確認で確かめる構造の条件を、誰が確認するか。
答えを聞いたら、日付と担当者の名前を、メモに残します。
お金の面で確かめておくこと
住宅ローンや税金の優遇には、区域の条件がつく制度があります。
たとえば、土砂災害特別警戒区域に新築住宅を建てる、または買う場合は、フラット35の子育てプラス、S、維持保全型の金利引下げのメニューを使えません(住宅金融支援機構「立地要件」、2026年10月時点)。
住宅ローン減税も、令和10年(2028年)以降に入居する場合、土砂災害特別警戒区域などの災害レッドゾーンの新築住宅は対象外になります(国土交通省「住宅ローン減税」、2026年10月時点)。
使う予定の制度の条件は、金融機関、住宅金融支援機構、税務署の公式の案内で、買う前に確かめてください。
火災保険の補償の考え方は、新築建売の火災保険はいつ・どこで入る?で説明しています。
次の一歩
物件番号か URL を送ってください
気になる物件の番号か URL を送っていただければ、空き状況と仲介手数料、諸費用の明細書をお返事します。
区域の確認は、購入申込の前に、売主か不動産会社に質問する形が確実です。
この物件は0円になる?と思ったら
物件番号かURLをLINEで送ってください。取引態様を確認してお返事します。
まとめ
土砂災害警戒区域のイエローは建築の制限がなく、レッドは開発の許可と建築の構造の確認が必要になります。
指定前の調査箇所は、県の地図で確かめられますが、確定した区域ではありません。
売主や不動産会社には、区域の種類、災害の種類、確かめた日と資料を聞き、メモに残してください。
住宅ローンや税の優遇の条件は、買う前に、公式の案内で確かめてください。
出典と確認日
- 福岡県砂防課「区域指定」「特別警戒区域」
- 福岡県「土砂災害区域」(最終更新2024年5月7日)
- 福岡県「土砂災害警戒区域等の新たな調査箇所を県内で初めて区域指定します」(2025年6月26日発表)
- 住宅金融支援機構「【フラット35】立地要件」
- 国土交通省「住宅ローン減税」の災害レッドゾーンの扱い
2026年10月2日に確認しました。区域や制度は変わることがあるので、検討するときに、窓口で確かめてください。
この記事のよくある質問
土砂災害警戒区域の物件は、買ってはいけませんか?
警戒区域(イエロー)は、建築が禁じられる区域ではありません。
ただ、特別警戒区域(レッド)は建築に構造の規制がかかります。
どちらの区域か、どんな種類の災害の想定かを確かめてから、判断してください。
区域の指定前でも、調べられますか?
福岡県は、新たに調べる箇所を「土砂災害警戒区域等マップ」で公表しています。
調査の結果で区域が決まるので、指定される前の線は、そのまま確定した区域ではありません。
土地の区域は、どこに問い合わせればよいですか?
福岡県の土砂災害の区域は、土地を管轄する県土整備事務所が窓口です。
県の「土砂災害警戒区域地図」で、区域と図書を見られます。

