新築建売の売買契約をやめたくなったら? 手付解除・ローン特約・違約金の違い
新築建売の売買契約のあとにやめる方法は、主に「手付を放棄する手付解除」「住宅ローンが通らなかったときのローン特約による解除」と、それ以外の「契約違反として違約金を払う解除」の3つで、どれにあたるかで戻るお金と払うお金が変わります。
売主が不動産会社のときは、宅地建物取引業法で手付の額と違約金の額に上限があり、買主を守る決まりがあります。
この記事では、3つの違いと、契約書で確かめておくところを、一般的な決まりとして説明します。
やめ方は3つ
| やめ方 | できるとき | お金 |
|---|---|---|
| 手付解除 | 相手方が履行に着手する前 | 払った手付金は戻らない |
| ローン特約 | 特約の条件にあたるとき | 白紙に戻り、手付金は返されるのが一般的 |
| 違約による解除 | 契約の約束を守れなかったとき | 契約書で決めた違約金を払う |
どのやめ方ができるか、いくら払うかは、売買契約書の決まりで変わるので、いまの契約にあてはめるときは、契約書を手元に置いて確かめてください。
個別の事案の判断は、弁護士などの専門家に相談してください。
手付解除
民法第557条では、買主が売主に手付を渡したときは、買主は手付を放棄し、売主は手付の倍の額を現実に提供して、契約を解除できます(2026年10月時点)。
ただし、相手方が契約の履行に着手したあとは、手付解除はできないと、同じ条文に書かれています。
新築建売では、売主が不動産会社(宅地建物取引業者)であることが多く、そのときは宅地建物取引業法第39条の決まりもかかります。
| 宅地建物取引業法 第39条 | 内容 |
|---|---|
| 手付の上限 | 代金の額の10分の2を超える手付を受け取れない |
| 手付の性質 | どんな名目の手付でも、手付解除ができる手付になる |
| 特約 | これより買主に不利な特約は無効 |
売主が不動産会社のときも、相手方が履行に着手したあとは手付解除ができないことは、民法と同じです。
売買契約書に手付解除ができる期限が書かれていることがあるので、契約の前に日付を確かめてください。
ローン特約による解除
ローン特約は、住宅ローンの審査が通らなかったときに、売買契約を白紙に戻せる決まりで、法律で決まったものではなく、売買契約書に書く約束です。
特約の条件にあてはまれば、払った手付金は返されるのが一般的ですが、対象の金融機関・借入額・本審査の結果を出す期限が契約書に書かれます。
事前審査と違う金融機関に申し込んだときや、期限を過ぎたときは、ローン特約で白紙に戻せないことがあるので、条件を契約の前に確かめておきます。
国土交通省の標準媒介契約約款では、住宅ローンが通らずに売買契約が解除になったときは、不動産会社は受け取った報酬(仲介手数料)を全額返すと書かれています(2026年10月時点)。
売買契約書で見るところ(ローン特約・手付解除・引渡しの日)を読む
違約金と、売主が不動産会社のときの上限
手付解除の期限を過ぎてから買主の都合でやめるときや、約束の代金を払えなかったときは、契約違反として、契約書で決めた違約金(損害賠償の額)を払う解除になることがあります。
売主が不動産会社のときは、宅地建物取引業法第38条で、損害賠償の予定の額と違約金を合わせた額は、代金の額の10分の2を超えて決められず、超える部分は無効です(2026年10月時点)。
違約金の額は、売買契約書と重要事項説明書に書かれるので、署名の前に、手付金の額とあわせて確かめてください。
クーリング・オフ
売主が不動産会社で、その会社の事務所など決められた場所以外で購入の申込みや売買契約をしたときは、宅地建物取引業法第37条の2で、書面で申込みの撤回や契約の解除ができます(2026年10月時点)。
事務所などで申込みをして、ほかの場所で売買契約をしたときは、あてはまりません。
できなくなるのは、撤回できることとその方法を書面で告げられた日から8日がたったときと、引渡しを受けて代金を全部払ったときです。
撤回や解除をしたときは、売主は受け取った手付金などを速やかに返さなければならず、損害賠償や違約金を求められません。
あてはまるかは、申込みと契約をした場所によって変わるので、迷うときは早めに専門家に確かめてください。
次の一歩
契約の前に、お金と期限を確かめる
じぶん新築では、購入申込のときにお金をお預かりしません。
手付金は申込書に額を書いて、売買契約のときに払います。
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まとめ
新築建売の売買契約のあとにやめる方法は、手付解除・ローン特約による解除・違約による解除の3つで、戻るお金と払うお金が違います。
手付解除は、相手方が契約の履行に着手する前なら、手付を放棄してできます。
売主が不動産会社のときは、手付は代金の10分の2まで、違約金と損害賠償の予定の合計も10分の2までと、宅地建物取引業法で決められています。
ローン特約の条件・手付解除の期限・違約金の額は、売買契約書に書かれるので、署名の前に必ず確かめてください。
出典と確認日
宅地建物取引業法 第37条の2・第38条・第39条、民法 第557条(e-Gov 法令検索)。2026年10月8日確認。国土交通省「標準媒介契約約款」。2026年10月7日確認。
個別の契約の判断は、契約を結ぶ不動産会社か、弁護士などの専門家に確かめてください。
この記事のよくある質問
売買契約のあとに、手付金を放棄すればやめられますか?
民法では、買主は手付を放棄して契約を解除できますが、相手方が契約の履行に着手したあとはできません(2026年10月時点)。
売主が不動産会社のときも同じ決まりがあり、これより買主に不利な特約は無効です。
いまの契約で手付解除ができるかは、契約書の決まりと状況によるので、弁護士などの専門家に確かめてください。
住宅ローンが通らなかったら、手付金は戻りますか?
売買契約書のローン特約の条件にあてはまれば、契約を白紙に戻し、払った手付金は返されるのが一般的です。
対象の金融機関・借入額・期限が契約書に書かれるので、契約の前に確かめてください。
購入申込のあとなら、お金をかけずにやめられますか?
じぶん新築では、購入申込のときにお金をお預かりしません。
手付金は申込書に額を書いて、売買契約のときに払います。
やめたくなったときは、売買契約の前に、できるだけ早くご連絡ください。

